弁護士の独立は悲惨?食えないって本当?失敗する主な理由や成功する人の特徴を解説

弁護士の独立は悲惨?食えないって本当?失敗する主な理由や成功する人の特徴を解説

「弁護士って独立しても食えないって本当?」
「開業したけど仕事がなくて苦しい…」
「独立して成功する弁護士ってどんな人?」

そんな不安や疑問を抱えている弁護士の方や、これから独立を考えている方も多いのではないでしょうか。

弁護士の独立は自由度が高くやりがいも大きい一方で、経営や集客のスキルが求められ、失敗するリスクもあります。

実際に「独立は悲惨だった」と感じる方がいるのも事実です。しかし、失敗の原因や成功する人の共通点を知ることで、独立後のリスクを最小限に抑えることが可能です。

この記事では、弁護士の独立が「悲惨」「食えない」と言われる理由や、失敗する主なパターン、成功する人に共通する特徴をわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

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また、以下の記事では司法試験の予備校の料金やカリキュラムを比較解説しています。これから弁護士を目指すと言う方は、ぜひあわせてご覧ください。

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弁護士の独立は悲惨って本当?弁護士の実態を調査

「弁護士の独立は悲惨」という声を目にすることもあるかと思いますが、一概には言い切れません。

確かに、厳しい競争環境のなかで集客や経営に苦戦するなど、独立には多くの困難が伴います。

しかし、自由な働き方や高い収入、大きなやりがいを求めて独立し、成功を収めている弁護士も少なくありません。

ここからは、独立する弁護士について深掘りして紹介していきます。

独立する弁護士はどのくらいいる?

独立する弁護士がどのくらいいるのか、正確な人数を把握できる統計情報はありません。

しかし、一人運営の事務所の数を見ることで、独立開業した弁護士の数を推定することが可能です。

以下は、年ごとの一人事務所の数とその増加数です。

年度1人事務所数年間増加数
2020年10,525件+151件
2021年10,841件+316件
2022年11,169件+328件
2023年11,299件+130件
2024年11,436件+137件

参照:第3章 – 1 事務所における弁護士の人数 弁護士白書2024年版|日本弁護士連合会

各年で廃業した事務所もあると思いますので、一人事務所の増加数が、そのまま独立した数と言い切ることはできません。そのため、あくまでも目安のひとつとして考える必要があります。

また、2024年時点の法律事務所の総数は18,470社であり、全体の約62%が一人事務所であることがわかります。

そのため、弁護士全体の中で経営者である弁護士の割合は決して少なくなく、独立している弁護士は非常に多いと言えるでしょう。

独立後の弁護士の平均年収はいくら?

独立後の弁護士の年収は、弁護士によって大きく異なります。

経営手腕や専門性、集客力によって大きく変動するため、平均値と言えるものはありません。

日本弁護士連合会の調査などを参考にすると、勤務弁護士の平均年収と比較して、独立弁護士の年収の中央値や平均値が高い傾向にあるものの、その分布は非常に広くなっています。

成功すれば数千万円〜1億円を超える年収を得ることも可能ですが、一方で、思うように顧客を獲得できず、勤務時代よりも収入が減少するケースも少なくありません。

特に、独立当初は収入が不安定になりやすく、経営が軌道に乗るまでは厳しい時期を経験する弁護士もいます。

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独立する弁護士の平均年齢は?独立するタイミングについて

弁護士が独立する平均年齢については、明確な統計があるわけではありません。

しかし、一般的には司法修習を終えてから、数年以上の実務経験を積んだ30代後半から40代が多いとされています。

この時期は、弁護士としてのスキルや知識がある程度成熟し、一定の人脈も形成され、開業資金もある程度準備できる年代だからです。

しかし、最適な独立のタイミングは個人の状況やキャリアプランによって大きく異なります。

若くして専門分野を確立し、集客に自信があれば早期の独立も成功の可能性があります。さらに、若ければ独立に失敗しても、再就職などのハードルが低いのもメリットです。

逆に、じっくりと経験を積み、人脈を広げてから独立するというのも選択肢のひとつです。

弁護士業界は競争激化している?

弁護士業界は、弁護士数の増加により競争が激化していると言われています。

司法制度の改革以降、弁護士の数は大幅に増えましたが、それに伴って事件数が比例して増加しているわけではありません。

特に都市部では弁護士が集中し、顧客獲得競争が厳しさを増しています。

また、インターネット広告の解禁により、集客方法も多様化し、マーケティング戦略の巧拙が事務所経営を左右するようになりました。

特定の分野、例えばかつての過払い金請求のような特定需要がなくなると、その分野に特化していた弁護士は新たな活路を見出す必要に迫られます。

弁護士が独立するのにかかる初期費用はいくら?

弁護士が独立する際の初期費用は、事務所の立地や形態、規模によって大きく変動します。

日本弁護士連合会によれば、開業費用の目安は100万円〜300万円としています。自宅なら約50万円でも開業可能です。

ただし、開業場所によっても大きく異なり、東京23区13坪の場合は、保証金なども含めて約400万円はかかる可能性が高いです。
参照:即時・早期独立開業マニュアル(三訂版)|日本弁護士連合会

そのうえ、上記の日弁連の情報は2021年発行のものであり、物価上昇の影響を考えると、今後さらに多くの費用がかかると予測されます。

また、開業資金のほかにも、以下のように毎月の運転資金も必要です。

  • 家賃:約10〜20万円
  • 従業員給与:約20万円
  • 通信費・リース費用等:約10万円
  • 雑費等:約10万円

合計:約50〜60万円/月

開業後すぐには収入が安定しないことを見越して、半年〜1年程度の運転資金も準備しておくことも大切です。

弁護士の独立の廃業率は高い?

弁護士の独立における廃業率を示す統計データはありません。

しかし、弁護士の登録取消し申請から推測することができます。過去の廃業数および弁護士総数は次のとおりです。

年度廃業数(請求のみ)弁護士総数廃業率
2022397人44,101人0.90%
2021360人43,206人0.83%
2020296人42,164人0.70%
2019342人41,118人0.83%
2018379人40,066人0.95%
2017358人38,980人0.92%
2016360人37,680人0.96%
2015332人36,415人0.91%
2014389人35,045人1.11%

※死亡が原因の登録取消しは除外しています
参考:弁護士白書 – 2023年版 弁護士登録取消し件数の事由別内訳|日本弁護士連合会
参考:弁護士白書 – 2023年版 弁護士数(1950年〜2023年)|日本弁護士連合会

申請による登録取消しした人数と弁護士の総数から計算すると、廃業率は1%前後であることがわかります。

ただし、申請による登録取消しは、経営状況の悪化によって廃業をした人のほか、年齢による引退も含まれます。

このことから、弁護士が独立してすぐに廃業する可能性は特別高くないと言えるでしょう。

弁護士資格は専門性が高く、需要も高い職業であるため、独立後に悲惨という状況になるかどうかは、独立後の努力次第となります。

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弁護士が独立に失敗する・食えない主な原因

弁護士が独立に失敗し、食えなくなる主な原因として以下が考えられます。

  • 開業資金が不足し経営が悪化した
  • 集客に失敗して顧客が獲得できない
  • 事務所選びで立地に失敗した
  • 他弁護士との明確な差別化ができていない

それぞれ詳しく解説します。

原因①開業資金が不足し経営が悪化した

独立失敗の典型的な原因の一つが、開業資金の見積もりの甘さと運転資金の不足です。

事務所開業には、事務所の賃料や内装費といった初期費用だけでなく、運転資金の確保が極めて重要になります。

運転資金には、事務所経費の他に自身の人件費(生活費)も含まれます。

資金計画がずさんで、予想以上に集客に時間がかかったり、突発的な支出が発生したりすると、あっという間に資金ショートに陥りかねません。

資金繰りが悪化すれば必要な投資ができなくなるばかりか、精神的なプレッシャーも増大し、冷静な経営判断が難しくなります。

結果として、廃業せざるを得ない状況に追い込まれる可能性があるため注意が必要です。

原因②集客に失敗して顧客が獲得できない

弁護士業務は、顧客からの依頼があって初めて成り立ちます。

そのため、集客が失敗すれば顧客を獲得できず、独立失敗につながります

かつての集客方法は、先輩弁護士や知人からの紹介が主流でした。

しかし、インターネットが普及して集客手段が増えた現代では、弁護士の顧客獲得の競争が激化しています。

オンライン集客に頼る場合、Webサイトの構築やSEO対策、リスティング広告の運用といったWebマーケティングの活用がうまくできていないと、効率よく顧客獲得できないでしょう。

また、集客において自身の専門性や強みを明確に打ち出せず、ターゲット層に響くメッセージを発信できなければ、数多くの弁護士の中に埋もれてしまいます。

特に、営業活動を怠り、受け身の姿勢でいる状態では、集客に失敗する可能性があるため注意が必要です。

原因③事務所選びで立地に失敗した

事務所選びの立地に失敗したというのも、よくある弁護士独立の失敗ケースです。

例えば、見栄を張って都心の一等地に高額な賃料のオフィスを借りたものの、それに見合うだけの集客効果が得られず、固定費が経営を圧迫するパターンも少なくありません。

また、ターゲットとする顧客層がアクセスしにくい場所を選んでしまったり、逆に競合事務所がひしめくエリアに不用意に参入してしまったりすることも失敗の原因となります。

自宅開業を選択した場合は、プライベートとの区別がつきにくく業務に集中できない、来所型の顧客からの信頼を得にくいといったデメリットが生じることもあります。

そのため、独立する際は、将来的なビジョンをきちんと考えたうえで慎重に事務所の立地を選ぶことが重要です。

原因④他弁護士との明確な差別化ができていない

弁護士の数が増加し、競争が激化する中で、他の弁護士との明確な差別化ができていないのは、独立失敗の大きな原因です。

多くの弁護士が同様のサービスを提供している場合、依頼者から見れば「どの弁護士に頼んでも同じ」と映ってしまい、価格競争に巻き込まれやすくなります。

特定の専門分野を持たず、何でも屋的に業務をこなそうとすると、専門性の高い案件に対応できなかったり、効率が悪くなったりする可能性があります。

また、自身の強みや得意分野、事務所の理念、特徴を明確に打ち出していないと、顧客に対して「この弁護士に依頼するメリット」を伝わりません。

結果として、集客に苦戦して経営が不安定になるため、自分だけの強みを作り差別化することも大切です。

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弁護士が悲惨な独立を避けるために必要な開業準備

弁護士になって勢いや憧れだけで独立に踏み切ると、思わぬ落とし穴にはまる可能性があるため注意が必要です。

弁護士が悲惨な独立を避けるために必要な準備として、以下が挙げられます。

  • 必要な開業資金と運転資金を見積もる
  • 実現性の高い事業計画書を作成する
  • 効果的な集客方法を確立する
  • 開業場所の選定基準を明確にする
  • 開業手続きを行う

それぞれ詳しく解説します。

準備①必要な開業資金と運転資金を見積もる

独立を成功させるためには、まず必要な開業資金と運転資金を正確に見積もることが重要です。

以下のような開業にかかる費用をリストアップし、現実的な金額を算出しましょう。

  • 事務所の契約金
  • 内装費
  • OA機器(PCや複合機など)
  • オフィス家具
  • Webサイト制作費
  • 広告宣伝費
    など

さらに、開業後すぐに収入が安定するとは限らないため、半年〜1年分の運転資金を準備しておく必要があります。

運転資金には、事務所家賃、光熱費、通信費、弁護士会費、そして自身の生活費などが含まれます。

これらの資金計画を綿密に立て、自己資金で不足する場合は融資制度の利用も検討しましょう。甘い見通しは禁物です。

準備②実現性の高い事業計画書を作成する

独立成功のためには、実現性の高い事業計画書の作成も欠かせません。

事業計画書には、収支計画や資金計画のほか、事務所の経営理念、ビジョン、ターゲットとする顧客層などを詳細に盛り込みます。

特に、収支計画においては、現実的な売上目標とそれに基づいた経費の見積もりを明確に設定することが重要です。

また、事業計画書を作成する際に、集客戦略や競合分析、SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威の分析)なども行うことで、計画の精度を高めることができます。

作成した事業計画書は、融資を受ける際の審査資料となるだけでなく、自身の事業の方向性を見失わないための指針ともなるため必ず事前に作成しましょう。

独立後は定期的な見直しも行い、状況変化に対応していくこともポイントです。

準備③効果的な集客方法を確立する

弁護士として独立成功するためには、効果的な集客方法を確立することも重要です。

主な集客方法には以下があります。

  • Webサイトの作成
  • SEO対策
  • リスティング広告
  • SNS広告
  • 法律相談会の開催
  • セミナー講師としての登壇
  • 異業種交流会への積極的な参加
  • 既存の顧客や知人から紹介してもらう

事務所の集客にWebサイトの作成は必要ですが、Webサイトを作っただけではほとんど誰にも見られません。

SEO対策やSNS広告、リスティング広告などを活用し、多くの人にアクセスしてもらうために取り組む必要があります。

広告運用などを自分自身で行うのが難しければ、広告代理店やWeb広告会社などに委託するのも選択肢の一つです。

広告運用のほかにも、セミナーや法律相談会に参加し、人脈形成することも大切です。

準備④開業場所の選定基準を明確にする

弁護士事務所がどこに構えているかは、集客や業務効率、ブランドイメージに影響を与える重要な要素です。

そのため、開業準備段階で明確な選定基準を設ける必要があります。

例えば、ターゲットとする顧客層が40代〜50代の男性サラリーマンであれば、ターゲットがアクセスしやすいビジネス街が開業候補となります。

そのほか、事務所の規模や内装に対して賃料が予算内に収まるかといった費用面、駅からの距離や主要道路へのアクセスなども考慮しておくことが重要です。

準備⑤開業手続きを行う

弁護士が独立開業するためには、さまざまな法的手続きや事務手続きが必要となります。開業に必要な手続きとして、主に以下があります。

  • 事務所の開設届を提出:所属する弁護士会
  • 登録事項の変更届を提出:所属する弁護士会
  • 開業届を提出:税務署
  • 青色申告承認申請書を提出:税務署
  • 社会保険の手続き(従業員を雇用する場合):年金事務所
  • 労働保険関連の手続き(従業員を雇用する場合):労働基準監督署やハローワーク

必要な手続きは事前にリストアップし、スケジュールを立てて計画的に進めましょう。

必要に応じて、税理士や社会保険労務士といった専門家のサポートを受けることも検討するのも大切です。

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弁護士が独立するメリット

弁護士が独立するメリットには以下があります。

  • 収入が青天井になる
  • 案件・顧客を選べる
  • 自由な働き方ができる
  • 定年がない
  • 自己ブランドを築ける

独立後は案件や顧客を選ぶことができ、案件単価や受任数を自らコントロールできます。

専門分野や適性に応じて案件選択ができるので、大規模・高報酬の案件を獲得すれば年収が跳ね上がる可能性があります。

ある程度軌道に乗れば勤務時間や場所を自身で決められるので、育児・介護・趣味との両立も可能になるほか、健康と意欲が続く限り継続的に働くことが可能です。

このように、勤務弁護士と比べて収入・働き方・案件選択などにおいて大きな自由が得られるのが、弁護士が独立するメリットです。

弁護士が独立するデメリット

弁護士の独立はメリットばかりではありません。次のようなデメリットもあります。

  • 初期費用と運転資金が必要
  • 収入が不安定になりがち
  • 集客・営業力が問われる
  • 責任と管理業務の負担増

開業には事務所費用や備品などの初期費用がかかり、事務所を継続して運営するための運転資金も必要です。

雇われているときのように、毎月安定的に収入を得られるわけではありません。特に、独立直後は収入が減少しやすく、収益が安定するまで資金繰りに苦労することもあります。

顧客がつかなければ収入が得られず、所属事務所のブランドも使えないため、自ら集客・営業を行わなければなりません。

さらに、財務や人事、経理など経営全体の責任を負うため、業務以外の負荷がかかります。

独立後に成功する弁護士の特徴

単に法律知識が豊富であるだけでは、競争の激しい弁護士業界で生き残ることは困難です。

独立後に成功する弁護士には、次のような共通点があることが多いです。

  • 豊富な実務経験と専門分野の確立
  • 高い営業力
  • 学習意欲

それぞれ詳しく解説します。

特徴①豊富な実務経験と専門分野の確立

独立後に成功する弁護士の多くは、勤務時代にさまざまな案件に携わって実務経験を多く積んでいます。

これまでこなしてきた経験によって、複雑な事案への対応力や的確な判断力が養われます。

さらに、専門分野を確立していることも重要です。

離婚問題や交通事故、企業法務、知的財産など、特定の分野における深い知識と実績があれば、他の弁護士との差別化が図れ、その分野の悩みをもつ顧客から選ばれやすくなります。

また、専門性を高めることで集客しやすくなると同時に、高単価な案件を獲得しやすくなり、事務所経営の安定にもつながります。

特徴②高い営業力

自ら仕事を開拓する営業力も独立成功には欠かせません。

どんなに優れた法務スキルを持っていても、依頼がなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。

成功する弁護士は、自身の強みや提供できる価値を的確に伝え、潜在顧客にアプローチする術を心得ています。

例えば、WebサイトやSNS、セミナー、交流会など、多様なチャネルを活用して積極的に情報発信し、人脈を構築しています。

特徴③学習意欲

弁護士として独立成功するためには、学習意欲も必要です。

法律や判例は常に変化し、新しい法分野も次々と登場しており、これらの社会情勢の変化は弁護士業務にも影響を与えます。

常に最新の情報をキャッチアップし、自己の知識やスキルをアップデートし続ける高い学習意欲がなければ、顧客の獲得や信頼構築が困難になります。

長期的な成功を支えるためには、独立後も常に学べ続ける姿勢が重要です。

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やばい弁護士に共通点はある?独立に失敗する弁護士の特徴

独立に失敗しやすい弁護士には、周りから信頼を損なうような行動パターンや姿勢が見受けられます。

弁護士としての専門的能力の欠如だけでなく、ビジネスパーソンとしての基本的な資質や職業倫理にも関わる問題です。

具体的に、以下の行動は顧客から信頼を損ねる可能性があるため注意が必要です。

  • 知識・経験が浅い分野の努力をしない
  • 説明がわかりにくい
  • 人の話を最後まで聞かずに一方的に話す
  • 横柄な態度をとる
  • 費用感がわからない、高額請求する
  • 問い合わせの返信がとにかく遅い
  • 時間にルーズ
  • 事務員への教育ができていない

弁護士として、顧客ときちんと向き合う姿勢が大切です。

また、弁護士がしっかりしていても、事務員の教育が行き届いておらず、スタッフの態度が悪い場合も事務所全体の評価を下げ経営悪化につながるため注意しましょう。

弁護士が独立に失敗したら?悲惨な状況からの立て直し方

万が一、独立に失敗し、悲惨と言える状況に陥ったとしても、そこで人生が終わるわけではありません。

弁護士が悲惨な状況から立て直す選択肢には以下があります。

  • 事務所をたたんで転職活動する
  • 数年後に独立に再チャレンジしてもいい

大切なのは、失敗から学び、次のステップに向けて冷静かつ現実的に行動することです。

それぞれの選択肢について詳しく解説します。

①事務所をたたんで転職活動する

独立したものの経営が立ち行かなくなった場合、最も現実的な選択肢の一つが、いさぎよく事務所を閉鎖し、転職活動を始めることです。

独立に失敗した後でも、勤務弁護士として法律事務所に再就職したり、企業内弁護士(インハウスローヤー)として働いたりする選択肢があります。

特に、独立経験で培った経営者としての視点や幅広い分野での実務経験は、転職市場で強みとして評価される可能性も十分にあります。

一度独立したプライドが邪魔をするかもしれませんが、経済的な安定や精神的な負担の軽減を優先し、現実的な判断を下すことが重要です。

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②数年後に独立に再チャレンジしてもいい

一度独立に失敗したからといって、弁護士としてのキャリアが終わるわけではありません。

独立に失敗して再就職した後でも、失敗の原因を徹底的に分析し、そこから得た教訓をもとにして、数年後に再び独立にチャレンジするという選択肢も十分に考えられます。

再チャレンジまでの期間は、勤務弁護士として再度実務経験を積んだり、不足していた経営やマーケティングの知識・スキルを習得したりする貴重な準備期間と捉えることが可能です。

資金計画や事業計画を前回以上に綿密に練り直し、人脈の再構築や専門性のさらなる強化を図ることで、次こそは成功する確率を高められるはずです。

まとめ

弁護士の独立は大きなやりがいがある一方で、「悲惨」と感じるケースも少なくありません。

独立に失敗しないためには、事業計画や資金準備、開業場所の選定、集客戦略などを事前にしっかりと練ることが重要です。

実務経験を積んで専門分野を持ち、営業力や問題解決力を磨くことで、独立後も安定した経営が目指せます。

もし独立に失敗しても、転職や再チャレンジといった選択肢もあります。長期的な視点で自分に合ったキャリアを築いていきましょう。

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